今年7月28日の日銀金融政策決定会合で、長期金利が0.5%を一定程度超えても容認する(事実上は1.0%くらいまで容認か)という方針が示されました。これに対して金融業界は大きくどよめきましたが、果たして私を含めた一般庶民にはどのように映ったでしょうか。難しいことは良くわからないけど、これまでゼロ金利とかマイナス金利なんて言葉もあったけど、これから何となく金利が上がって行くのかな、というのは、皆さん、直感的に感じたのではないでしょうか。そう、それ大当たりです、その証拠に9月になって一番馴染みのある住宅ローン固定金利が軒並み引き上がりましたよね。言い方を変えると、銀行からすれば待ってました、なんですね。これまでは上げたくても、政策金利が-0.1%(所謂マイナス金利)だし、上げられない。でも今回事実上1.0%くらいまでいいですよ(これまでは表面0.25%まで容認、事実上0.5%まで)、となれば銀行はお上のお墨付きを賜った訳だから、ここぞとばかりに引き上げてきたのです。うーん、何か納得できないけど、一方的に受け入れるしか無いんですよね。肌勘としてはそんな景況感ではないのに、です。
9月以降の支払いは銀行が計算し直して新しい月額返済額が決定されますが、皆さん、そもそもローンなどの金利(正しくは利率)計算の基本的な仕組みってご存じですか。例えば、3000万円の新築戸建て(現在価値PV)、返済期間35年(期間n)、固定金利フラット年利3.0%(利率i%)と仮定した場合、月額返済額(PMT)115,455円となります。どうやって計算したかって?私は前職に入社した30数年前からCASIOのFC-100という金融電卓を使って計算しています。実は、こんな電卓が無くてもExcelで簡単に計算できちゃいます。ExcelにPMT関数というのがあります。PMTはPAYMENTの略号で月額支払額を指します。これを求めるためにfx=PMT(3.0%/12,35*12,30000000,0)と入力すると=-115,455となり金融電卓の結果と完全一致します。金利を12で割るのは月複利を求めるため、計算結果がマイナスになるのは元利合計から月額を420か月減額していって最後ゼロ(将来価値FV)になるから、くらいで覚えておけば大丈夫です。このほかExcelでは類似の金融系関数を駆使すると銀行が作成するものと全く同じローン返済表も作れますので、興味がある方は連絡ください。
金融資産や不動産の運用などどうしたらよいかお困りの節もどうぞお声掛けください。親身になっていろいろアドバイスさせて頂きます。こちらでも金利の知識や計算が必要になってきます。私たちコンサルタントが必ずや良い働きをしますので大いに期待してください。ご相談お待ちしております。
※今回は経済コラムというより営業的文章になってしまいました、申し訳ありません。
2023年9月3日(ドラえもんの誕生日) 物事の将来価値に期待して
本郷 茂